5月に開催する ≪バロック発表会≫ に向けて、アルルスタッフも準備を進めています。
バロック発表会では、器楽も歌もピアノではなくチェンバロ伴奏で演奏します。
当日の使用チェンバロは調律も含めご近所の古楽器専門店‘ギタルラ’さんに依頼しているのですが、昨年までその打ち合わせをお任せしていたチェンバロの先生が退職した為今回はギタルラさんとのやりとりもアルルスタッフで仕切ることになりました。
それがこの騒動の始まりでした。 (^_^; )
本来はバロックの発表会なので、その流儀に則って調律すればいいのだけれど、アルルの発表会は、普段モダン楽器を使い442のピッチで演奏している生徒さんも参加することから、伴奏するチェンバロのピッチをバロック時代の415と現代の440に途中で替える必要があります。
時間がたっぷりあれば問題ありませんが、それもないことから折衷案として平均律でピッチを変えるのが妥当だということになりました。(チェンバロは鍵盤シフトで簡単にピッチを替えられます※もちろん微調律は必要)
ところが、とある生徒さんから、ピッチは440でもいいから古典調律で弾きたいという強い要望がきました。
古典調律?ピッチは440でもいいから????
だったら古典調律のままピッチだけ簡単に変えられないのか?いや、均等にならしている平均律だから鍵盤シフトでピッチ替えができるんでしょ?そもそも平均律でないとモダンの生徒さんは弾けない、歌えない。やはり平均律で。いやバロックの生徒さんの希望を酌んで。じゃあバロッキーでいくか!バロッキ―じゃなくてヴァロッティだよ。え?バロックのキーでバロッキ―じゃないの?(バロックの先生方には盛大に笑われました(^_^;) ) 僕はどちらかと言うとヤングが好き。ヤ、ヤング?またなんか出てきた。うちの社長も受付スタッフも大混乱。(何の話か判りますか?バロック愛好家の方には判ると思います)
実はアルルのスタッフにバロックの知識は大して無いのです。
右往左往し迷走に迷走を重ね、バロックの先生方の教示を受けつつ何とか妥協案でまとめました。
厳密には古典調律には色々な種類というか方法があり、本来は曲によって変えて演奏し、それができない演奏会の場合は短調か長調かどちらが多いかで決めたりするそうです。現代のようにグローバル化もしていませんでしたから国や狭い地域によっても様々だったそうです。
音に対してとても繊細で、響きや純粋さを追求するバロック奏者。彼らは大変耳が良いって言うことの意味がよくわかりました。
なにはともあれ発表会当日、生徒さんたちが気持ち良く演奏できますように!
いやはやバロックは深い。